メールマガジン『ロックの王道を行け!』:第366回 GOLIATH – “Same Title”

【メーマガジン ロックの王道を行け!】

GOLIATH – “Same Title”
1970 UK-CBS 64229
(Heavy Progressive Rock)

RARE度:★★★★

Member :
Joseph Rosbotham(flute,tenor), Malcolm Grundy(g),
Linda Rothwell(vo), John Williamson(b),Eric Eastman(ds)

Side (A)
1. Port And Lemon Lady
2. Festival Of Light
3. No More Trash
4. Hunters Song

Side (B)
1. Men
2. I Heard About A Friend
3. Prism
4. Emerge, Breath, Sunshine, Dandelion
5. Maajun

発表年は1970年と非常にオイシイ時期ど真ん中の割には私もようやく最近耳にする機会に恵まれた逸品で、70年代のブリティッシュ・ハード・ロック、プログレの中でも意外と知られていない作品かと思います。

構成としては女性ヴォーカルを前面にフィーチャーしたブリティッシュ・ロックの逸品で、そうなりますと真っ先に思い浮かぶのがアフィニティ(AFFINITY)ですが、そんなプログレッシヴでシンフォニックな感じとは全く違なり、かなりアシッドでブルージーなハード・ロックです。タイプ的にはキャロル・グライムス&デリバリー(CAROL GRIMES & DELIVERY)なんかによく似た感じで、もっと言えば、スゥイートスラッグが女性ヴォーカルを担いだとでも申しましょうか。

不思議なギターリフと踊るフルートで灼熱の砂漠のような暑さが全体を支配しつつ、サックスのジャズっぽさが都会的で、もしかしたらデリバリーを上回っているかもしれません。

裏ジャケットのメンバーの写真を見る限り、確かにこんな音出しそう!という感じでこれまた渋い。

特にヴォーカルの女性ヴォーカルのリンダ・ロズウェル嬢が、かなりそれっぽい感じで、年下だとしてもなんか話すと怒られそうなそんな威厳と怖さで迫力満点。それに負けじと思ってか(思ってないと思いますが)、バックを支えるミュージシャンもやたら怖そうな風貌です。これぞ裏ジャケですね~。裏ジャケはこうでなくてはいけません。

さて、その内容ですが、A面の1曲目に針を落とすや否や「えっ?」となります。

CBSから出ていることもあって、音質もいいし、なんなんだこのかっこよさは!?針を置いたまま席に戻らずその場で腕組みをして聴いてしまう、そんなイントロです。

横すべりしながら流れる静かな気だるいギターの出だし、これはA級の音です。というのもつかの間、気だるさも一瞬で、いぶし銀女性ヴォーカルの渋い渋い歌声。そしてかっこいいブレイクと、動脈をのぼりあがってくるようなベースのうねり。 鳥肌も自然に出てきます。そこにフルートも乱入してきて、一気呵成です。

曲が終わった瞬間、隣の人と目を合わせて、「お~っ!」って思わず乾杯しちゃうそんな気分になります。

よく練られた曲に、演奏もかなりの腕達者で、 若者が息せき切って聴くハード・ロックではなく、4~50代のオッサンが「なかなかやるやないけ」と言いながら聴く、そんなハード・ロックではないでしょうか?イヤ、当時の若者はすでに最近の4~50代なみの渋さだったのか!?

もしかしたら当時は渋すぎて、まだ社会がついていっていなかったのかもしれません。どの曲も本当によくできています。とにかくかっこいい。

さらに裏面に移って、B-2の 哀愁のフルートとやさしげなメロディ・ライン、いわゆる、「ハード・ロック・バンドのバラッドに名曲多し」の格言(?)通りの内容。バラッドという程のバラッドではないですが、なかなか郷愁を誘う名曲だと思います。

そして、何と申し上げるべきか、この女性ヴォーカルの声のよさがいちばん伝わるのがB-4だと思います。よく歌い上げてくれます。歌メロも最高。最後に持ってくる一曲も往年のブリティッシュ・ハード勢もなぎ倒すくらいのレベルです。フルートとギターのユニゾンが延々と奏でるのですが、そこにリンダ(急に呼び捨て!?)がコーラスで時折参加。だんだん鎖を巻きながら上昇していくような素晴らしい感覚に包まれます。

アルバム全体の曲構成もよく、映画のサントラ的な要素も十分に含み、ドラマティックで渋くて、クールです。

そして、話は戻りますが、そういう意味でも、この裏ジャケ。

映画で殺し合いをしている集団が町の裏にいったん逃げてきた、そんなシーンなんて想像力を掻き立てられ、表ジャケの意味深な吸い殻から始まり、サウンドと合わせて、何となく全体的にアングラでミステリアスでオシャレな映画が出来そう!そんなアルバムかと思います。

一億層活躍社会というのが目標のようですが、ジャケ、曲、演奏もヴォーカルも全部が大活躍の一枚をお手本に!?

(2015.10.15)

こちらのレコード在庫にあります!

4800941 GOLIATH/Same 58,000円(税別)
詳細は→ http://bit.ly/1MyMn4l

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※「ロックの王道を行け!」は、まぐまぐを通じて配信しているメールマガジンです。バックナンバーも公開しています。
詳細はこちらからどうぞ→ http://www.mag2.com/m/0000024748.html

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※バックナンバーはHPでも掲載しています。
http://sorc.co.jp/mag/backno.html

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